タンザニア・ビジネスニュース(2014年8月上半期) |
---|
(1)タンザニアの穀物産業、輸出見込みは低調英ビジネス調査企業ビジネス・モニター・インターナショナルは、2014年第3四半期のアグリビジネス報告書でタンザニアが主要穀物輸出国となる見込みは薄いと分析。タンザニア輸出協会のナルヤガ理事は、同発表について「タ」農業及び農産物取引業者の有する東アフリカ共同体市場及びアフリカ大陸内における可能性を実現するには、現行の輸出政策を改革する必要がある旨説明。 2014年8月2日付シティズン紙第6面 |
(2)南部山岳地域に果実ジュース製造工場を新設南ア資本のコカ・コーラ・クワンザ社は、南部山岳地域における果実ジュースの製造工場を建設予定について説明。同社より、現在難航している工場確保に関する支援要請を受けたナグ内務大臣は、同問題の解決の為にタンザニア投資センターに対し支援を指示する旨発言。同社によれば、年内には生産を開始する予定で、雇用者数は約1万5,000人。なお、国内で生産される果実を原材料とする飲料を製造するのはアザム社に続き国内2社目。 2014年8月6日付ガーディアン(ビジネス版)第1面 |
(3)NEPAD、遺伝子組み換え作物法の見直しを提案アフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)のアフリカ・バイオセーフティー専門家ネットワーク(ABNE)のマキンデ局長は、2004年国家環境管理法(NEM法)の定める遺伝子組み換え作物法の一条項の改訂・撤廃を提案。同条項の規定によれば、農業バイオテクノロジーの開発・利用過程においていかなる問題が生じた場合にも全ての供給側関係者が罰せられる。隣国マラウィにおいて遺伝子組み換え(GM)作物の生産が合法化されれば、その利点を聞いたタンザニア南部の小農家は、同条項を認識しないままGM作物の栽培を開始する可能性が高いことから、時宜を得たGM作物の導入のためにも(生産者側に)負担の無い、効果的な規制を設ける必要がある旨説明。なお、同条項の撤廃については各方面で意見が分かれている。 2014年8月6日付デイリーニュース第1,3面 |
(4)農業用トラクター、国内で需要高まる7日、ナネナネ農業展示会において、ムヨンボ・タンザニア農業生産者機関(TASO)中部地区(ドドマ州・シンギダ州)議長は、昨年のトラクター貸し出し台数は1000台で、今年の農業用トラクター購入向け貸付金の申請者数は既に800名を超えた旨発言。同地域におけるパワーティラー(小型トラクター)の需要に対し供給が追いついていないとし、政府及び農業関係者に対し、TASOへの支援強化を求めた。 2014年8月7日付デイリーニュース第5面 |
(5)中国商業銀行タンザニアの設立6日、タンザニア中央銀行のンドゥル総裁は、新しくタンザニアで設立された中国商業銀行タンザニア社(CCB)に銀行業仮免許を交付した旨発表。ンドゥル総裁によれば、CCBは中国国内に関連銀行を持っておらず、今般、タンザニアにおいて中国人とタンザニア人により新しく設立された。CCBの開業により、タ国内で営業する銀行は約55社となる。 2014年8月7日付デイリーニュース第19面 |
(6)インフレ率、小幅上昇7日、タンザニア国家統計局(NBS)は2014年7月の消費者物価指数(CPI、2010年基準)を発表。CPIは、149.16で、年間インフレ率は前月から0.1ポイント上昇の6.5%。 2012年8月8日付シティズン第3面 http://www.thecitizen.co.tz/News/Beer-price-pushes-up-inflation/-/1840392/2412268/-/150l5a6z/-/index.html 2014年8月8日付デイリーニュース第19面 2014年8月8日付ガーディアン第3面 http://www.ippmedia.com/frontend/index.php?l=70799 2014年8月NBS発表 |
(7)タンザニア石油ガス・ウィキの設置ドイツのエネルギー調査・政策コンサル会社オープンオイルは、フリードリヒ・エーベルト財団 (FES)タンザニア事務所と共同で、タンザニアの石油・ガスに関するウィキの設置を予定。同情報プラットフォームは、今年10月に開始され、石油・ガス産業に従事する様々な企業、団体及び政府関係者等により管理・運営される。タンザニア石油ガス・ウィキのエディターのカトゥンジ・ダルエスサラーム大学教授は、同サイトでは資源管理、バリュー・チェーンなどの他にローカルコンテント、移転価格、石油・ガス産業への投資等についても取りあげる旨説明。 2014年8月9日付ガーディアン(ビジネス版)第1面 |
(8)ナネナネ農業展示会の開催2014年の国家ナネナネ農業展示会は、タンザニア南部リンディ州ンゴンゴ・グラウンドにおいて、タンザニア農業生産者機関(TASO)主催により開催。今年の主要イベントとして植付け、灌漑、収穫及び加工等の農業技術関連の展示が行われ、8月8日のナネナネ(農民の日)当日には約8万5,000人がンゴンゴ・グラウンドを訪れた。同展示会には、シェイン・ザンジバル大統領、ビラル副大統領の他、首相府、農業省、建設省、保健省及び財務省などより要人も多数訪問。なお、ナネナネ農業展示会は国内各地で毎年開催される農業祭。 関連記事 2014年8月8日付デイリーニュース第2面 2014年8月15日付ガーディアン |
(9)キリマンジャロ・キャピタル社、シカ・リソース社の金資産を一部買収ベリーズに本部を置くエクイティ・ファンド、キリマンジャロ・キャピタル社は、ビクトリア湖金鉱床群(金の資源量は6百万oz)の一部を所有するカナダのシカ・リソースとの間で、シカ・リソース社の金資産のうち最大30%までを買収することで合意。 2014年8月12日付デイリーニュース第19面 2014年8月11日付キリマンジャロ・キャピタル プレスリリース |
(10)中国-タンザニア地方政府・ビジネスセクター・フォーラムの開催14日、ダルエスサラーム市内において、ピンダ首相出席の下、中国-タンザニア地方政府・ビジネスセクター・フォーラムが開催された。ピンダ首相は、ビジネス及び投資は社会的、文化、環境に配慮し、ホストコミュニティーと周辺地域が資源開発及びビジネスによって裨益することが望まれる旨発言。ガシア首相府付国務大臣(地方行政)は、民間セクター、タンザニア・中国の投資家が社会経済開発を促進させる経済の潜在力を引き出す機会を探る必要がある旨発言。なお、同氏によれば、現在までに12の中国企業が国内の州及び地方政府における投資事業に関心を示している。 2014年8月15日付デイリーニュース第1,3面 http://dailynews.co.tz/index.php/local-news/34913-premier-trumps-enhanced-ties-with-beijing |
(11)エボラ出血熱に関する政府発表現在まで、エボラ出血熱感染者は国内にはいない。同感染症のタンザニア国内への侵入を未然に防ぐため、今後、タスクフォースを設置し、各国際機関と連携し緊急エボラ管理プログラムの実施、州行政長官及び州医療局長を通じた啓発運動、空港及び国境施設における感染の疑いのある旅行者の認識、フォローアップの改善、診療施設への防護装備の配布等を行う予定。 2014年8月1日発表 タンザニア保健社会福祉省プレスリリース(スワヒリ語) |
