タンザニア・ビジネスニュース(2014年7月下半期) |
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(1)一県一品プロジェクト、開始以来7,024人の雇用を創出零細企業開発機関(SIDO)のウェンガ訓練部長は、SIDO主導で2011年に開始された一県一品(ODOP)プロジェクトにより、現在までに1,037の中小零細製造工場が設置され、7,024人の雇用を創出した旨説明。現在21州120県で行われているプロジェクトにはひまわり、キャッサバ粉、カシューナッツ、皮なめし及び靴製造等がある。 2014年7月17日付ガーディアン(ビジネス版)第1面 |
(2)タンザニア、鉱物資源を多様化英ビジネス調査企業ビジネス・モニター・インターナショナルは、2018年までにタンザニアにおける鉱物産業の多様化が予想される旨発表。現在、タンザニアの採鉱業は主に金に依存しており、2018年までの採掘産業の成長は金価格・産出量鈍化の影響を受け伸び悩むことが予想されるが、2018年までに鉱物資源を多様化する見込で、長期的にはニッケル、石炭、ウランの生産量が増加することが予想される。現在、採鉱業が国内生産額に占める割合は低いものの、輸出額の割合の大半を占める同分野の重要性は高い。国内の主要採掘企業はアフリカン・バリック・ゴールド及びアングロ・ゴールド・アシャンティ等。また、タの石油・ガスセクターへの投資額は南アを上回り、アフリカ域内でアンゴラ、モザンビーク等と共に投資先としての関心が高まっている。更に、ムベヤ州のニオブ鉱山の開発が2~3年以内に開始されれば、世界で第4位のニオブ生産国となる見込。 2014年7月21日付デイリーニュース第2面 |
(3)第2次航空地質調査、12月に実施予定21日、タンザニア地質調査所(GST)のムルマ所長は今年12月の第2次航空地質調査の実施に向けた資金支援について世界銀行(WB)と協議中である旨発言。同氏によれば、WBとの協議は9月までに完了する見込。2011年から2013年まで600億シリングを投じて実施された第1次調査によれば、アルーシャ州、マニャラ州及びコースト州等の少なくとも31県において潜在的な鉱物資源の存在が確認されている。第2次調査にかかる費用は約164.7億シリング(100万米ドル)で調査地域はカタビ州、ルクワ州、リンディ州、ムトワラ州及びルブマ州の一部を含む国内南部を予定。 2014年7月22日付ガーディアン第3面 |
(4)南部鉄道敷設で輸送量増大を狙う6日間の予定でルブマ州を訪問中のキクウェテ大統領は、ムトワラ州ムトワラ港とルブマ州マンバ湾間を結ぶ鉄道の敷設について発言。同事業の実現により、将来イリンガ州リガンガで産出される百万トンの鉄、ムチュチュマ炭田の石炭等の製品及び農産物の輸送の促進が期待される。 2014年7月23日付デイリーニュース第1,3面 2014年7月24日付ガーディアン第2面 http://www.ippmedia.com/frontend/?l=70289 |
(5)アフリカ開発銀行、対タンザニア直接融資を開始24日、ムトワラ州でキクウェテ大統領出席の下開催されたマンガカ-ムタンバスワラ間の道路建設開始式典及びマサシ-マンガカ間の道路開通式典において、アフリカ開発銀行(AfDB)のカンディエロ・タンザニア事務所長は、タンザニアに対する直接融資を開始する旨発表。同所長は、堅調なタンザニア経済の成長により、これまでのAfDB開発基金を通じた資金援助から、より額の大きい直接融資(10億米ドル)が可能となった旨説明。なお、今般完成したマサシ-マンガカ間の総額548億シリング、総延長55.1キロメートルの道路改修事業はAfDB、JICA及びタンザニア政府が共同支援・出資する道路基金プロジェクトの一部で、出資率はそれぞれ順に、64.79%、31.83%、2.39%。 2012年7月25日付デイリーニュース第1面 2014年7月25日付ガーディアン(ビジネス版)第1面 http://www.ippmedia.com/frontend/?l=70328 |
(6)タンザニア鉄道公社、インドから貨車25台を調達24日、ムワキエンベ運輸大臣は、タンザニア鉄道公社(TRL)が、インドのMs Hindustan Engineering and Industries社よりバラスト・ホッパー・ボギー新貨車25台を購入した旨発表。今般の購入は、キクウェテ大統領が推進する開発プログラム「Big Result Now」の一環で、TRLは2016年までに年間輸送量を現在の15倍の3百万トンに増大させることを目標としている。なお、同大臣によれば、TRLは来年1月までに米国EMD社より機関車13両、同年12月までにフランスのCIM社から客貨車等を調達予定。 2014年7月25日付デイリーニュース第2面 http://www.dailynews.co.tz/index.php/local-news/34110-trl-gets-25-brand-new-wagons-from-india |
(7)全国高圧送電線網への供給元、ソンガス・IPTLのみタンザニア電力供給公社(TANESCO)によれば、全国電力系統網への民間企業による電力供給は、主にソンガス(ガス火力・189MW)及びIPTL(Independent Power Tanzania Ltd.)(重油・103MW)が行っている。現在の国内電力需要は発電コストの比較的低い水力及び火力による発電(752MW)でまかなわれており、英国アグレコ(Aggreko Plc.、重油・100MW)及び米国シンビオン(天然ガス・計120MW)の発電設備を非常用として利用している旨説明。なお、IPTLは天然ガス火力発電所(200MW)の建設を計画中。 2014年7月25日付シティズン第10面 2014年7月25日付デイリーニュース第19面 http://www.dailynews.co.tz/index.php/biz/34123-tanesco-says-songas-iptl-only-feeding-national-grid |
(8)タンザニア、中国企業へ葉たばこ1万トン輸出27日、中国の雲南タバコ・インターナショナル・カンパニーは、タンザニアから葉たばこの輸入を開始する旨発表。今般の決定は、昨年3月の習近平国家主席のタ訪問を受けたもの。なお、雲南省の第2の貿易相手国はタンザニアで、タンザニアに対する昨年の主な輸出品目は抗マラリア薬、トイレ洗剤及びインク等。主な輸入品目は銅、鉛鉱。 2014年7月28日付デイリーニュース第19面 |
(9)モバイル決済、タンザニアGDPの35%ヴォーダコム・タンザニアは、タンザニアのGDPに占めるモバイル決済の割合は35%(月平均1.6兆シリング)に達した旨発言。 2014年7月28日付ガーディアン第1,2面 |
(10)タンザニア、2015年の経済成長見通し7.5%タンザニア中央銀行は、2014年3月までの「金融安定性報告書」を発表。同報告書によれば、国内のマクロ経済は、運輸、通信、農業、製造業及び建設業などに牽引され引き続き堅調に推移。中期的には、現在進行中のインフラ建設及び特に石油・ガスなどの採取産業が牽引役となる。2013年の経済成長率は、サブサハラアフリカ諸国及び東アフリカ共同体の平均を上回る7%で、2014年には7.2%、2015年には7.5%となる見込。 2014年7月29日付第1,2面 http://www.ippmedia.com/frontend/?l=70448タンザニア中央銀行(2014年)「金融安定性報告書」 |
(11)キゴマ-ブルンジ間の鉄道路線敷設、12月に開始ティゼバ運輸副大臣は、キゴマ州ウビンザとブルンジのムソンガリを結ぶ標準軌の鉄道路線敷設を今年12月に開始する旨発言。現在、2カ国の専門家等が共同で建設費用についての最終調整を行っており、両国政府はその結果を受けて公表する予定。なお、キゴマ州はニッケルの採掘地域で、近隣国へのニッケル輸出量増加が期待される。 2014年7月30日付ガーディアン第1,2面 |
