タンザニア・ビジネスニュース(2014年7月上半期) |
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(1)ムベネ産業副大臣、国内バリューチェーンの確立呼びかける6月30日、アフリカ開発銀行、OECD開発センター、UNDPが共同制作しているアフリカ経済見通し2014年版の発表式において、ムベネ産業貿易副大臣は、他のアフリカ諸国同様に経済構造が要因となり、タンザニア国内のバリューチェーンへの関与率が低い旨発言。同氏は、国内総生産(GDP)の25%を占める産業分野及びその下位となる主要分野、製造業は同国のGDPの10%、建設業は7.3%を占めていると説明し、グローバル・バリューチェーンへの参加度の向上には地域内貿易パートナーとの貿易関係の強化、天然資源開発を通じた経済開発及び雇用創出の確保が重要であるとした上で、包括的な経済成長の鍵は農業生産性の向上及び価値の付加である旨発言。 2014年7月1日付デイリーニュース第19面 2014年7月1日付ガーディアン第1,2面 |
(2)キクウェテ大統領、ヴィエテル副社長と会談6月30日、キクウェテ大統領は、ベトナムの携帯サービス会社ヴィエテル社(国防省所有)のズン副社長と会談。ズン副社長は、タンザニアの特に地方における電気通信分野への投資計画について説明。同社は既にモザンビーク、東ティモール及びハイチ等を含む海外7カ国で展開中。 2014年7月2日付デイリーニュース第1,3面 |
(3)UONGOZIインスティテュート、天然資源憲章を発表UONGOZIインスティテュート(持続的成長のためのアフリカ人指導者支援を目的とする機関)は、持続的経済開発のために政府及び社会全体が追及すべき12の経済原則を記した天然資源憲章を発表。同憲章は、資源管理における包括的な国家政策、明確な法的枠組み及び有能な機関の不可欠性、政府が同国の保有する資源の最大限の価値を実現しつつ必要な投資を呼び込み、変化する状況対応できる税制及び契約条件等を提案。 2014年7月1日付ガーディアン第1,2面 |
(4)オランダ、キリマンジャロ空港の改修に3,640万米ドル支援ルーツ・アフリカ大賞(航空業界関連機関が選出する第4回目となるアフリカ地域における空港サービス開発に関する空港大賞で、キリマンジャロ国際空港(KIA)は、を2年連続で受賞。)の授賞式において、キリマンジャロ空港開発社(KADCO)のムコマ運営・技術サービス部長は、KIAの改修工事向けに3,640万米ドルの支援をオランダ政府より受けた旨発表。同事業は滑走路及び誘導路の改修・拡張を行う予定。同社のスミス社長は、アフリカの野生動物のサファリ等の観光のゲートウェイとしてKIAの利用者数は年率24%で増加しており、今年一年間の利用者数は85万人となる見込であるとし、世界的な空港となるようサービスの向上に努める旨説明。 2014年7月1日付ガーディアン第2面 |
(5)東アフリカ・ヘルスケア・サミットの開催1日から2日、東アフリカの閣僚級、病院経営者等を含む約200名以上が一堂に会する東アフリカ・ヘルスケア・サミットが開催された。同サミットで講演を行った東アフリカ・ヘルス・プラットフォームのタッカー氏は、同地域における手の届く医療サービスの実現のために、官民の連携を呼びかけ、海外企業には大きな投資機会がある旨説明。なお、日本からはタニタが出席し同社の紹介等を行った。 2014年7月2日付デイリーニュース第1面 2014年7月3日付デイリーニュース第1面 http://dailynews.co.tz/index.php/local-news/33265-summit-urges-investment-in-health-care2014年7月4日付欧州タニタニュース http://www.tanita.eu/news/news-single/tanita-at-east-africa-healthcare-summit-copy-1.html |
(6)英Sirius Minerals、タンザニア政府と共同で化学肥料の研究開始炭酸カリウム開発に従事する英国のSirius Mineralsは、タンザニア政府との間で肥料研究プログラム及び作物試験における協力に関する覚書を締結。同社のフレイザー社長は、「タンザニアは、英国政府の実施する『アフリカの為のハイレベル・パートナーシップ計画』の重点5カ国の一つで、弊社の事業は同イニシアチブの実現に大いに貢献するだろう。」と発言。同事業は、「タ」へのポリハライト肥料の導入を目指すもので、英国ヨークシャー州で生産予定の同ポリハライト事業の建設開始は、2015年第1四半期となる見込。 2014年7月3日デイリーニュース第19面 http://www.dailynews.co.tz/index.php/biz/33275-uk-firm-supports-fertiliser-development-researching |
(7)ダルエスサラーム国際商業祭・ジャパン・パビリオン訪問者数約76,000人4日から7日、日本貿易振興機構(JETRO)主催、タンザニア日本人会商工部会内サバサバ準備委員会の共催でジャパン・パビリオンが第38回ダルエスサラーム国際商業祭(サバサバ)に出展。中古車販売、LED製造・販売、照明デザイン、水浄化、食品加工・販売事業者など日本企業23社が参加した同パビリオンには、期間中約76,000人が訪れた。 2014年7月6日付デイリーニュース第2面 |
(8)トルコの物流会社、タンザニアに進出トルコのアイドゥン物流のエスリティ社長は、第38回ダルエスサラーム国際商業祭会場において、ダルエスサラーム港における同社の事業のために300万米ドルを投じる用意がある旨発言。同社は30名のタンザニア人を雇用しており、今後さらに従業員を増やしていく予定。なお、同社は今年タに進出したトルコ建設機械大手ヒドロメック社の関連企業。 2014年7月6日付デイリーニュース第2面 |
(9)英国政府、没収された密輸象牙の保管のための支援を約束9日、英国外務省のシモンズ・アフリカ担当大臣は、ダルエスサラームで開催されたメンベ外務国際協力大臣及びニャランドゥ天然資源観光大臣との共同記者会見において、現在までに没収された120トン(または137トン)の密輸象牙の保管のための支援を発表。同支援は、今年初めのキクウェテ大統領による密輸象牙の保管決定を受けたもの。シモンズ担当大臣によれば、今年2月のロンドンにおける野生動物の違法な貿易に関する会議には、密輸象牙の主要市場である中国も参加し密漁の取り締まりについて概ねのコンセンサスを得た旨発言。なお、ワシントン条約の定める絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約につき、タ政府は没収した密輸象牙の販売を申し入れていたが同申し入れは2010年に締約国会議において否決されている。 2014年7月11日付デイリーニュース第1,3面 2014年7月11日付ガーディアン第1,2面 |
(10)観光産業に対する関税、各種手続料の削減アルーシャ州を訪問したニャランドゥ天然資源観光大臣は、旅行会社に対し、タンザニア観光業界の競争力強化のため、現在、観光会社に課されている年間23の税金、12のビジネス登録・規制料及び11の関税を削減する旨説明。 2014年7月12日イーストアフリカン第45面 |
(11)第5回東部・中央アフリカ地域道路・鉄道インフラサミット開催11日、8月26日~27日にかけ、第5回東部・中央アフリカ地域道路・鉄道インフラサミットのダルエスサラームでの開催が発表された。同サミットにはムワキエンベ運輸大臣が出席する他、世銀、アフリカ開発銀行、ドイツ開発途上国投資金融会社(DEG)及び米国等を含む海外の道路・鉄道インフラ関連企業等が参加する予定。 2014年7月12日付デイリーニュース第2面 |
(12)ピンダ首相、中央鉄道建設について発言英国を訪問したピンダ首相は、在英タンザニア人に対し、今年12月からの4年間に、タ中央鉄道に新規の標準軌路線を敷設する計画がある旨発言。新規線路の敷設区間は、ダルエスサラームーイサカーブルンジ間、タボラーキゴマ間、タボラームワンザ間及びカリウアームパンダ間。同計画の総工費は70億米ドル。なお、既存路線は、新規路線の建設中も従来通り運行予定。 2014年7月12日付ガーディアン第1,2面 |
(13)タンザニアの保険サービス加入率13%タンザニア保険規制局(TIRA)のバスマブ氏は、タ国内における保険加入率は4年前の6%から13%に増加した旨発言。同氏によれば、タンザニア人の保険に対する認識が高りつつある旨説明した上で、虚偽の自動車保険の請求が同産業の大きな課題となっている旨説明。 2014年7月14日付ガーディアン(ビジネス版)第1面 |
(14)駐タンザニア中国大使、中国企業の汚職認める14日付けサウスチャイナ・モーニング・ポスト(南華早報)によれば、呂友清駐タ中国大使は一部の中国国民及び中国企業による汚職及び象牙の密輸への関与を認め、「悪い習慣」がタンザニア及びアフリカ諸国における中国の印象を汚しているとし、一部のアフリカ諸国における中国請負業者による粗悪な道路事業の実施を憂慮している旨発言。2012年には、総額400億米ドルの対アフリカ投資をし、続く3年間で200億米ドルの援助をすると約束した中国にとってタンザニアは中国の優先的パートナー国の一つであるが、タ国内において中国企業が実施する事業の一部は、汚職の蔓延により品質が疑わしいと評されている。 2014年7月15日付シティズン第1,2面 |
