タンザニア事情

令和6年5月23日

概観

タンザニアは、東アフリカに位置し、日本の約2.5倍の国土と約6,500万人の人口を有しています。国内には、アフリカ最高峰のキリマンジャロ山、野生動物のサファリで有名なセレンゲティ国立公園やンゴロンゴロ保護区、スワヒリ文化の栄華を残すストーンタウンやサンゴ礁の白い砂浜を持つザンジバルなど、アフリカを代表する自然や文化遺産を豊富に有し、現生人類の祖先であるホモ・ハビリスの化石もンゴロンゴロ保護区内で発見されています。

タンザニアは、南緯1度から11度の熱帯地域に位置し、気候的には、温暖湿潤な沿岸地域と標高が高く日差しは強いものの比較的冷涼な地域とがあります。

タンザニア国内には約130の民族が居住しており、建国以来、政情は安定しています。ザンジバルや沿岸地域はイスラム教徒が多く、内陸はキリスト教徒が多いなど、多宗教が混在する地域として、他民族、他宗教を受け入れる土壌が培われています。

歴史

●歴史

タンザニアは、1961年12月に独立したタンガニーカ(大陸本土)と、1963年12月に独立し、64年1月に革命を経たザンジバルが、1964年4月に合邦してできた連合共和国です。ザンジバルは、アラブ系スルタンが東アフリカ貿易の拠点としてきた場所であり、大陸のタンガニーカとは歴史も文化も大きく異なります。現在ザンジバルは自治政府により統治されていますが、外交・安全保障等については連合国政府管轄下に置かれています。

●政治概況

ニエレレ初代大統領は、1967年にアルーシャ宣言をもって社会主義国家宣言を行いました。現在でも、経済は自由化されてきているものの、憲法には社会主義国家であると明記されています。大統領制を採用しており、任期は1期5年、最大2期です。