二国間関係
1961年12月、日本はタンガニーカが英国から独立した直後に同国を国家承認しました。その後、1963年のザンジバルの独立を経て、1964年4月にタンガニーカとザンジバルが連合して「タンザニア連合共和国」が誕生して以来、半世紀以上にわたりタンザニアとの友好関係を発展させてきました。
タンザニアが最初に参加したオリンピックが1964年の東京オリンピックであり、最初に参加した万国博覧会が1970年の大阪万博でした。タンザニアの独立後の歩みが日本の戦後の発展の節目節目に重なっていると言えます。
長きにわたる友好関係においては、両国間で活発な要人訪問が行われてきました。日本からは、1983年に当時皇太子同妃両殿下であられた上皇上皇后両陛下がタンザニアを訪問され、2014年には秋篠宮同妃両殿下も訪問されました。また、タンザニアからはニエレレ初代大統領が1981年に国賓として訪日したことを皮切りに、ムウィニ第二代大統領、ムカパ第三代大統領、キクウェテ第四代大統領が訪日しています。
日本は タンザニア対して1966年に最初の借款を供与し、翌年にはアフリカでは二番目の国として青年海外協力隊員の派遣を開始しました。それ以来、合計1,700名以上のボランティアが農業や教育、保健、地方行政など様々な分野で地域に根ざした活動を行っています。その後も特に道路、電気、水道等の経済社会インフラ分野や、米作・灌漑技術の移転等の分野で援助を行っており、タンザニアは現在サブサハラ諸国の中で日本の最大の援助受取国の一つとなっています。
タンザニアの都市では日本製の車が多く見られ、日本の科学技術や文化への関心も年々高まっており、中には柔道や空手、合気道を習うタンザニア人もいます。また、例年何名かの国費留学生が日本に旅立ち、医学や理数系の専攻を中心として学び、二国間友好の架け橋になっています。
日本の開発協力
日本とタンザニアは、1961 年のタンザニアの独立以来、国際場裡および二国間関係において良好な協力関係を維持してきました。現在、タンザニアは中所得国化を目指す国家戦略をとっており、日本はタンザニアの同方針に沿いつつ、包括的で持続可能かつ安定的な経済成長と貧困削減の好循環の形成・促進を目指して支援を行っています。
具体的には、食料安全保障の確立に向け人口の約7割が従事する農業及び水産セクターでは、JICAを通じてコメ生産支援、灌漑農業及びフードバリューチェーン構築などを実施し、また民間部門の育成に向けたビジネス環境改善、カイゼンの普及などの支援を展開しています。経済・社会開発の基盤整備のため、TICADでも強調された我が国の「質の高いインフラ」による運輸・交通・電力・エネルギーなどの基盤インフラ整備に取り組んでいます。さらに、格差への関心が高まる中、地方行政、水、保健医療サービスなどの基礎的な行政サービスの改善に取り組んでいます。この他、草の根・人間の安全保障無償資金協力を通じた活動や、国際機関及びNGOへの拠出を通じ、教育、保健・医療、地域開発及び難民支援の分野で協力を実施しています。
経済関係
タンザニア政府は、国家プロジェクトとして道路・港湾・鉄道といった運輸や電力などの大規模インフラ整備を推進するとともに、首脳による経済外交を積極的に展開し、農業、鉱業、石油・ガス、観光業及び建設業といった分野で、輸出の振興や直接投資の誘致を積極的に行っています。
タンザニアで活動する日本企業は、2011年にタンザニア日本人会商工部会を設立し、ビジネス分野での情報交換や交流を行っています。在タンザニア大使館は、2023年から日タンザニア・ビジネス環境改善委員会(ビジネス対話)を開催し、ビジネス上の課題の解決に向けて政府及び両国の企業間の対話を行うとともに、貿易及び投資の促進に向けた情報交換を行っています。
- タンザニア経済概況資料(PDF)
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ODA不正腐敗情報相談窓口
ODAの不正・腐敗防止のため、タンザニアにおける日本のODA事業を巡る不正腐敗に関するご相談をお受けしております。
ODA不正腐敗情報相談窓口担当官坂上 卓 書記官
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