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     >> 平成26年度草の根・人間の安全保障無償資金協力事業「アルーシャ州アルーシャ県さくら女子中学校建設計画」署名式








    平成27年3月10日、 バンガタ村にて、松永臨時代理大使とローカルNGO「Hope for a Better Future Initiatives in Tanzania」の トミト・フリダ代表との間で贈与契約が結ばれました。

    署名式には、州や県関係者、被供与団体の他、 本学校設立計画の経営計画を起案した、中小企業開発機構=SIDO=の前代表ジャフェット・ムラガラ氏などの来賓もあり、 計200名を超える方々が集まりました。

    ・アルーシャ州アルーシャ県さくら女子中学校建設計画
    ・内容:
     ①2階建て教室棟、食堂、3階建て寮、下水道設備の建設
     ②既存の建物の、職員住宅と管理棟への改修
     ③家具の整備
    ・供与限度額:492,709米貨ドル
    ・被供与団体:未来への希望の会(Hope for a Better Future Initiatives in Tanzania)


    贈与契約を取り交わすトミト代表と松永臨時代理大使


    そこで、本件では、教室棟、食堂、寮、職員住宅、管理棟など、中学校に必要最低限の施設を整備します。

    また、草の根スキームを活用した本件と同時並行で、 被供与団体と「さくら女性自立支援プロジェクト」を主とした民間セクターが協力しながら、 学校開設に必要な他の施設建設や備品供与が行われ、 2016年1月の開校が予定されています。 2月にはすでに、三菱商事のCSRにより、理科室・図書室棟の建設が開始しました。

    本校では、理論だけではなく遠隔教育などを活用した能動的な学習や 生徒や地域住民への公衆衛生教育、日本の中学校を姉妹校とした文化交流などの 課外活動が計画されており、日本の文化や慣習を参考とした教育施設とすることが目指されています。 さらには、タンザニア国内のみならず、日本の青年海外協力隊経験者など海外から教員の派遣が予定されています。

    1年目は日本や米国の有志による奨学金の寄付が確約されており、 2年目以降も、低所得層家庭の女子生徒がより良い学習・生活環境で教育を 受ける事が可能となるよう、運営が行われる予定です。 本校を卒業した女子生徒は将来、タンザニアの国の発展のために中心的な役割を担っていくと共に、 地域住民にとっての教育の重要性を高めるモデルとなることが期待されます。


    2月に着工した建設中の実験室・図書室棟の前で








    来場した県関係者・地域住民の皆さま


    案件地のアルーシャ県バンガタ郡には公立中学校が2校ありますが、 限られた数の教室を使用しており、今後増える生徒数に対応できないことが懸念されています。 バンガタ中学校で受け入れられなかった生徒は、数十キロも離れた遠方の公立校に徒歩で通う、 あるいは学校へ通わないといった選択肢を取らざるを得ない状況にあります。

    また、課題は施設不足だけではありません。 同地区に多く住むマサイの社会においては、女子教育への重要性は低く、 女子への学校の中退や早期妊娠・結婚といった課題があります。

    この状況を重く見た被供与団体は、同郡の女子教育を強化するために、 公立教育では行えない新たな教育を目指し、日本のNGO「さくら女性自立支援プロジェクト」(代表・岩男寿美子名誉教授)と協力し、 本案件の形成に至りました。


    被供与団体がマイクロクレジット事業に加入している女性グループによるパフォーマンス


    記念写真(松永臨時代理大使の左が、学校経営計画を起案したムラガラSIDO前代表)


    桜の意味について説明する松永臨時代理大使