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     >>草の根・人間の安全保障無償資金協力事業「キリマンジャロ州シーハ県レクリムニ・デイケアセンター拡張計画」 引渡式










    平成26年10月9日、タンザニア北部のキリマンジャロ州シーハ県レクリムニ・デイケアセンターにて、 松永公使出席の下、日本が建設を支援した同センター職員住宅及びフェンスの引渡式が行われました。 式典には、アグレイ・ムワンリ地域行政・地方自治副大臣、州・県関係者や被供与団体のNGOを始め、 200名を超える地域の方々が集まり、日本の支援に対して繰り返し感謝の言葉が述べられました。

    また、当時テンゲル地域開発訓練校所属の村落開発普及員として、本案件形成に携わった鈴木啓子・青年海外協力隊員(平成20年度1次隊) に対しても、地域住民や子どもたちから「啓子さん、ありがとう」との言葉が寄せられました。

        ・ キリマンジャロ州シーハ県レクリムニ・デイケアセンター拡張計画
        ・ 供与限度額:46,996米貨ドル
        ・ 被供与団体:FGM根絶ネットワーク(Network Against Female Genital Mutilation:NAFGEM)





     
    風通しのよい職員住宅の居間(左)と寝室(右)





    大人と子どもが共に寝泊りできる職員住宅と、防犯フェンスの完成によって、 正規職員やボランティアスタッフが24時間常駐し、約120人の子どもが安全な環境のもと、 同センターで識字教育やFGMに関する教育を受けられるようになりました。





    完成した職員住宅の前で(前列左から3番目:ムワンリ副大臣)







    来賓を迎える子どもたち







    案件地レクリムニ村を含むタンザニアの一部の地域では、 女性性器切除(Female Genital Mutilation: FGM)と呼ばれる風習があり、 法律で禁じられているものの、0~15歳の女児に対して強制的に行われる場合もあります。

    また、レクリムニ村の大部分を占めるマサイの人々は、放牧を主な生活形態とするため、 子供を学校へ通わせない家庭もあります。

    本件のレクリムニ・デイケアセンターは、ローカルNGO「NAFGEM」と地域住民の協力で設立され、 FGMから逃げ込んできた子どもだけでなく、経済的な事情で就学が遅れたり、 小学校への全国進級試験に落第したりした児童に対し、識字や算数、FGMの弊害についての教育を行っています。

    また、FGMが継続されている理由の一つに、実施当事者の大半を占める女性がFGMの施術によって収入を得ている実態があります。 同センターでは、NAFGEMの行うキャンペーンを通じてFGMをやめる決断をしたマサイ女性が、 再び経済的理由でFGM実施者にならないよう、職業訓練(ビーズ細工、放牧・農業知識、小規模経営法など)も行っています。



    メルー山を背にダンスで感謝を表すマサイの女性達