実施済みの行事(3月31日)
>>無償資金協力事業
~ 肥料供給と貧困農民支援プロジェクト 1度の支援で2回の効果 ~
無償資金協力「貧困農民支援」に関する書簡の交換
3月31日、ダルエスサラームにおいて岡田大使とサバシウス・リクウェリレ財務省次官との間で、無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。
貧困農民支援(供与限度額:3億8000万円)
このプロジェクトは、タンザニア国内の貧困農民に対する支援を通じて農業生産量の拡大を図り、当国の食料安全保障を強化することを目的としています。 タンザニアでは、時として農民が肥料の効果すら知らない場合があり、当国における農地への肥料の投入量は非常に低いレベルに留まっています。 また、国内ではリン酸系の肥料以外はすべて生産が行われていない(※リン鉱石は国内にて生産)ことから、今回の支援によりタンザニア政府へ肥料を支給し、 タンザニア政府を通じて肥料を国内市場へ流通させることで、農地への肥料の投入量を増やし、農業生産性の向上が図られる予定です。 さらに、この事業はタンザニア政府が国内市場へ肥料を販売することによって得られた資金を基金として積み立てることが 取り決められており、この基金を活用してインフラの整備など農業振興や貧困削減に役立つ事業が実施されることになります。 農業は天候による影響を大きく受け、肥料の投入など農地への投資は農業者にとって大きなリスクを伴うことになります。 こういったリスクを軽減させるためには、かんがい農業の導入が必要不可欠であり、さらにかんがい農業の実施のためには、施設の維持を可能とする 社会資本作りが必要となります。 こうしたことから、肥料の支給のみならず、かんがい施設の整備、そして施設の維持管理等に対しても、日本政府によりきめ細かな支援が実施されています。 これらによって、当国の農業生産性の向上と貧困削減の達成が期待されます。
かんがいにより安定した生産が可能となり、肥料や機械などの投資も行いやすくなる。 一方、施設を維持・管理するためには農家の参画が欠かせず、水利組織の伝統のある 日本の知見はこういった分野で大いに役立っています。
